【誤解】フロントエンドとバックエンド

誤解フロントエンドとバックエンド

商品サービスを販売するための戦略に、「フロントエンド・バックエンド」という手法があります。

フロントエンドとは、価格が安い、もしくは無料で、内容はお手軽なボリューム、そして短時間でお試しできる商品のことです。

そしてバックエンドとは、利益商品または本命商品と呼ばれ、事業者が本当に売りたいメイン商品のことをいいます。

ちなみに、フロントエンドとバックエンドをつなげるミドルエンド(二つの真ん中に位置する商品)もあります。

とある社労士さんは、このフロントエンド・バックエンド手法をビジネスに取り入れようとしました。

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「なるほど、フロントは安くて手軽なお試し商品なんだな。

では、助成金100万円を受取りながら社員を採用する方法、というセミナーを5000円で開催しよう!」と思いつきました。

そして、その次に「助成金の手続きコンサル」を成果報酬で売りたいと考えました。

きっとそうすると「就業規定の作成依頼」も獲得できるはず。

最終的には、本命商品「年間120万円の顧問契約」がバンバン売れるというシナリオ・・・ムフフ。

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社労士さんはこの戦略でたくさんのお客様を獲得し、儲かって儲かって仕方がない未来を想像してはニヤニヤしていました。

しかし、フタを開けてみると閑古鳥( ゚Д゚)

なぜでしょうか??

この社労士さんには、ある決定的な概念が「2つ」抜け落ちていました。分かっているつもりが、まったく分かっていなかったのです。

そして同時に、「フロントの作り方が分からない」「フロントからどうやってバックエンドにつなげればいいのか分からない」という経営者もまた、まったく同じ2つのことが抜け落ちています。

もしかするとあなたも、シンプルすぎて「え、そんなこと?」と思われるかもしれません。

その抜け落ちている1つ目の概念とは・・・

【フロントエンドは見込み客向け、バックエンドは既存客向け】ということです。

先程の社労士さんは、フロント商品を用意した時点で満足していたことが間違いです。

「誰に、どこで、どうやって」という発想がまったくありません。

「誰に」=見込み客とは、まったくこの社労士さんのことを知らない人たちです。もしくは知っていてもまだ商品サービスを買ったことのない人たちのことです。

さあ、その見込み客にどこで売りますか?どうやって知ってもらい、そしてどうやって売りますか?

そう考えるとおのずと、「見込み客にはこんなフロントがいい」「まだ私を知らない人たちにはこうやって知ってもらおう」「こんなオファーでフロントを試してもらおう」とアイデアが溢れてきますよね!

そうやって既存客になっていただいた方に「どうやってバックエンドを買ってもらおうか?」という発想が次にやってきます。

ここで2つ目の間違い。

バックエンドとは、社労士が持ち合わせているすべての価値を詰め込んだ顧問契約(フルパッケージ)で、かつ高額商品のことではありません。

もしあなたが経営者なら、あなたが提供できるすべての価値をバックエンドに詰め込もうとしていませんか?

世の中にはやさしすぎるがゆえに「あれもこれもご提供します」というバックエンドを用意したのに、なぜか売れないと頭をかかえる経営者が後を絶ちません。

アメリカのマーケティング会社「StoryBrand社」のCEOであるドナルド・ミラー氏は、

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市場で一番売れる商品は、一番良い商品ではなく、一番分かりやすい商品である

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と言っています。

お客様が商品を選ぶ理由=決定打は、ほとんどの場合たった一つです。

人は選択肢が増えると「選択しない」という選択をすることがすでに証明されています。

つまり、バックエンドに価値をたくさん詰め込んで複雑かつ高額な商品にするよりも、たった一つの決定打になる価値を提供することがバックエンドの正しい作り方です。

そうすると、ある一つの疑問が浮かんできます。

「バックエンドとは利益商品なのでは?」と・・・

シンプルな価値しか提供していない商品では、たくさんのお金を受け取れないのでは?ということですね。

では、価格とは何か??

それは、たくさんの価値の積み上げた「総量」で決まるものではありません。

価格とは(価値の本質とは)、お客様が解決したい悩みの「深さ」、もしくは達成したい目標の「高さ」で決まります。

「高低差」ですね。

もしあなたが経営者なら、自分に問いを立ててみましょう。

私が解決できる悩みの「深さ」とは何か?私が達成させてあげられる目標の「高さ」とは?

そのうえで、「誰に、どこで、どうやって」を設計しましょう!

そこまで完成したら次のテーマが待っています。

・感情に売る方法

・市場を生む方法

です。

長くなりましたので、このことについてはまたいつか・・・

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