母は強し、息子が車の下敷きに

母は強し、息子が車の下敷きに

母は強し、息子が車の下敷きに

もし突然あなたの目の前で、自分の子どもが車の下敷きになったら、とっさにどのような行動をとるでしょうか?

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1982年4月9日、アメリカのジョージア州に暮らすごく平凡な主婦アンジェラは、いつもと変わらない金曜日の午後を自宅のリビンクで過ごしていました。

すると、

猛烈な勢いで玄関のドアを激しく叩きつける爆音が家中に響き渡ったのです。

ドドドドン、ドドドドドドン、ドンドンドンドン!

「アンジェラ!大変だ!すぐに来てー!」

聞いたことのある人の声でしたが、聞いたこともない緊迫した叫び声でした。

「トニーが大変だ!早く!」

18歳になるアンジェラの息子トニーは車が大好きで、その日も学校から帰るなり着替えてすぐに父親の車(1964年製のシボレー・インパラ)をイジり始めていました。

車をジャッキアップして後輪を外し、サスペンションの作業に取りかかろうとしていた時、突然思いもよらぬ事故が・・・。

1700kg(1.7トン)もある車体を支えていたジャッキが突然外れ、作業をしていたトニーが下敷きになったのです。

一緒に作業していた友人が大きな音にびっくりして振り向くと、さっきまで冗談を飛ばしながら車の下で作業していたトニーが、下半身だけが車の外に出た状態でピクリとも動かなくなっていました。

トニーの友人は慌ててアンジェラを呼びに行ってからすぐに救急車を呼びましたが、トニーは生きているか死んでいるのかも分かりませんでした。

ただ、もし生きていても救急車が到着するまでの数分で息を引き取ってしまうことが容易に想像できるほどの惨状で、友人は青ざめた顔で下唇を噛んで涙が出るのを必死にこらえましたが、ガクガクと震える膝は止められませんでした。

駆け出してきたアンジェラがその惨状を目にしてとっさにした行動とは・・・

173センチでポッチャリとしたアンジェラは女性にしては大柄ではありますが、どこにでもいる平凡な主婦です。

アンジェラはトニーの下半身が見えている側の車体をガシリと掴み、ングググと低い唸り声をあげたと思うと、車体を10センチ以上も持ち上げてしまったのです。

アンジェラは5分間そのまま仁王立ちしてビクともしませんでした。

ただならぬ騒ぎに集まってきた近所の人たちと友人はもう一度ジャッキで車体を固定し、トニーを下から引きずり出し、アンジェラはようやく車体を下ろすことができました。

トニーは意識がないまま、到着した救急車で病院に搬送されていったのです。

ちなみにトニーは、今でも元気に冗談を飛ばしながら車をイジっています。

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アンジェラのどこにこのようなパワーが秘められていたのでしょうか?

スポーツ科学では「火事場の馬鹿力」が証明されています(が、アンジェラの事例は当てはまらないことを後述します)。

100%の筋力を発揮してしまうと筋線維や骨に重大な負荷がかかり、ほんの一瞬であっても破壊され、体を動かせない程のダメージを受けてしまいます。

これは動物にとって致命的です。

そのため、脳が筋力に制限をかけていて、本来の70%~80%までの筋力しか発揮できないようになっています。

そしてここからが本題です。

1700kgもある車体の片側を持ち上げるためには、850kgの力が必要です。

アンジェラ(くどいようですがポッチャリ体型の平凡な主婦)の最大筋力が850kgだとすると、アンジェラが例えばバーベルを持ち上げるデッドリフト大会に出場したら、595kgのバーベルを持ち上げられる計算になります。

ちなみに、世界記録はムキムキマッチョな大男ハフソー・ユリウス・ビョルンソンが2020年に記録した501kgです。

一般女性なら平均30kg程度しか持ち上げられません。

スポーツ科学が間違っているでしょうか?

というより、スポーツ科学ではまだ解明できていないパワーが人間の身体には秘められているのかもしれませんね。

いや、もしかすると秘められているのは、もはや身体ではない「他の何か」なのかもしれません。

母の愛?それとも?

その正体はいったい何だと思います??

人間に秘められた可能性は無限大・・・

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